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  13. DATA

京都工芸繊維大学創立60周年記念館

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京都工芸繊維大学創立60周年記念館

60周年記念館は、シンボル的存在として大学中央口前に建つ。大学キャンバス計画に基づき、既存校舎の軸線に合わせ、既存樹木帯を残した外部道路との間に位置している。全体は、一階にメモリアルホール、ギャラリーと記念講義室があり、二階に大小のセミナーホールとそのホワイエラウンジがある。そして、一部構内の外構塀を取払い、直接外部道路からの使用可能な学外に開いた施設である。
記念館の構想にあたり、時間をテーマに記憶と時を静止させた時代を再確認する静的な建築であると捕らえた。建築は、過去から継承され失われる技術もあり、当然ながら機能では定まらず、感性、記憶、象徴等と多重的要素で成立している。
本大学創設当時の本野清吾設計による校舎は、やや重量感のあるRC造の建築であるが、しかし、W. Gropiusのドイツ工作連盟の透明感のあるFagus FactoryやBauhaus Buildingを想起させる新時代の建築であり、一時代の大学のシンボルとしてあり、当時のデザインスクールとして新たな近代デザインへの可能性を具現且つ体感的に示したものであった。
現代建築は、存在性が薄れつつある。しかしながら、建設に携わった職人達の無名の熟練した手の痕跡や建築素材により、建築そのものに命を与え、その空間体感が五感を呼び起こし、人に感動と敬意を促す。此れまで出会ったすばらしい建築は、それらが身体にダイレクトに伝わるものであった。そして、その時代の文化の結晶として残るのである。ここでは、そんな建築への思いと取り組み、空間の素材とディテールを熟考し、現代性の表現として鉄を使い、創設期の本野清吾のRC造の校舎と対称させた。
また、その表現として、空間の初原的な型としてのボルト架構の、2つの異なる相対によって、エレガント性とダイナミズム、そして、空間の格式と品格、更には、未来への可能性を暗示出来ればと考えた。

京都工芸繊維大学創立60周年記念館 data

Project Title
京都工芸繊維大学創立60周年記念館
Location
京都市左京区松ヶ崎
Design
2009.04-2010.03


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